スマートフォンは、今や暮らしに欠かせない道具です。家族との連絡、写真のやり取り、調べもの、買い物 ── 使いこなせれば、離れて暮らすご両親との距離もぐっと縮まります。けれども、はじめて触れる方にとっては、覚えることが多く、戸惑いも少なくありません。
「教えてあげるよ」と引き受けたものの、つい早口になって急かしてしまい、お互いに気まずくなった ── そんな経験のあるご家族も多いのではないでしょうか。本記事では、ご両親が無理なく、楽しくスマートフォンと付き合えるよう、家族が上手にサポートするためのコツをご紹介します。
「ゆっくり・くり返し」を大前提に
教える側にとって当たり前の操作も、はじめての方にとっては、ひとつひとつが新しい発見です。大切なのは、急がず、ゆっくり、何度でもくり返すことを、はじめから前提にしておくことです。
一度で覚えてもらおうとすると、つい口調が強くなり、ご本人も「自分にはできない」と気後れしてしまいます。「何回聞いてくれてもいいよ」「忘れて当たり前だからね」── そんな一言があるだけで、ご本人は安心して質問できます。教える時間そのものを、穏やかなひとときにすることが、上達への近道です。
「よく使うこと」だけに絞って教える
スマートフォンには無数の機能がありますが、最初からすべてを教える必要はありません。あれもこれもと詰め込むと、かえって混乱してしまいます。まずは、ご本人が「これがやりたい」と思うこと、ひとつかふたつに絞りましょう。
「家族に電話する」「写真を撮って送る」「孫の写真を見る」── そうした、ご本人にとって嬉しい目的にしぼって覚えてもらうと、楽しみながら自然に身についていきます。使いたい気持ちが、いちばんの先生です。よく使うアプリだけをホーム画面の見やすい場所に大きく並べておくと、迷わず使えます。
「手順をメモ」で、いつでも見返せるように
その場で教えても、いざ一人になると「あれ、どうするんだっけ?」と分からなくなるものです。よく使う操作は、紙に手順を書いて、分かりやすい場所に貼っておくと安心です。
「① 緑の電話のマークを押す ② 家族の名前を押す」── そんなふうに、絵や色も交えて、ご本人の言葉で書いておくと、見返したときに分かりやすくなります。離れて暮らしている場合は、よく使う操作の手順をまとめて渡しておくと、電話口で説明するときにも役立ちます。
安心して使うための、やさしい備え
スマートフォンを安心して使ってもらうために、家族で気をつけたい点もあります。身に覚えのないメッセージやメール、「当選しました」「料金未納」といった不審な連絡には、安易に返信したり、リンクを開いたりしないこと ── これは、あらかじめ伝えておきたい大切な約束です。
「困ったときや、怪しいなと思ったときは、操作する前に一度わたしに聞いてね」と決めておくだけで、トラブルの多くは防げます。ご本人を不安にさせない範囲で、「分からないことは家族に聞く」という習慣を、やさしく根づかせておきましょう。
楽しみが増えると、もっと使いたくなる
スマートフォンは、連絡の道具であると同時に、暮らしを楽しくする道具でもあります。好きな歌を聞く、昔の写真を眺める、季節の風景を撮る、家族とテレビ電話でつながる ── 楽しみが増えるほど、自然と使いこなしていけます。
ご家族で一緒に楽しめるものを見つけるのも、よいきっかけになります。たとえば、昭和・平成のなつかしいテーマを 3 択クイズで楽しむ「思い出ドリル」のような Web アプリは、スマートフォンやタブレットの大きめの画面で気軽に楽しめ、「これ、どうやるの?」という会話のきっかけにもなります。楽しみながら操作に慣れていけるのが、何よりです。
ご両親がスマートフォンと上手に付き合えるようになると、離れて暮らしていても、写真や声で日々をやり取りできるようになります。それは、ご家族にとっても大きな安心と喜びです。
大切なのは、急かさず、ゆっくり、楽しみながら。ご本人のペースに寄り添い、「できた」という小さな喜びを一緒に重ねていくことです。Norolu は、ご家族がデジタルの道具を通じて、もっと自然につながり合えるよう、これからもお手伝いをしてまいります。