遠くに暮らすご両親のことが、ふとした拍子に気がかりになる ── 「ちゃんと食事はとれているだろうか」「困ったとき、すぐに頼れる人はいるだろうか」。離れて暮らすご家族なら、誰もが一度は抱く心配ではないでしょうか。
毎日そばにいられなくても、見守りの方法はいくつもあります。本記事では、地域の相談窓口、見守りのサービスや道具、ご近所との関わり方まで、遠距離でも無理なくご両親を支えるための手立てを、事実にもとづいて整理してご紹介します。
まず頼れる「地域包括支援センター」を知っておく
遠距離で見守りを考えるとき、最初に押さえておきたいのが「地域包括支援センター」です。全国の市区町村に設置されている、高齢者の暮らしを総合的に支える相談窓口で、専門の職員が無料で相談に応じてくれます。
ご本人がどんな支援を使えるか、どんなサービスがあるか、離れて暮らす家族としてどう関わればよいか ── そうした相談に、地域の事情をふまえて答えてくれます。ご両親がお住まいの市区町村の名前と「地域包括支援センター」を合わせて検索すれば、最寄りの窓口の連絡先が見つかります。帰省の折に一度足を運び、顔つなぎをしておくと、いざというときに相談しやすくなります。
日々の様子を知る「見守りサービス」を活用する
離れていてもご両親の様子を知る手立てとして、近年はさまざまな見守りサービスが広がっています。代表的なものに、電気ポットや家電の使用状況を家族に知らせる仕組み、定期的に安否を確認して連絡をくれるサービス、郵便や宅配の配達員が訪問時に様子を伝えてくれる仕組みなどがあります。
自治体が独自に見守りサービスを用意している地域もあります。費用や内容はさまざまですので、まずは地域包括支援センターやお住まいの市区町村の窓口で、利用できるものを尋ねてみるとよいでしょう。「監視されている」とご本人が感じないよう、導入の際はきちんと事情を伝え、ご本人の納得を得てから始めることが大切です。
毎日の連絡を、負担なく続ける道具
高価なサービスを使わなくても、毎日の短い連絡を続けるだけで、見守りとして十分に役立ちます。スマートフォンのメッセージアプリで「おはよう」「今日はいい天気だね」と一言送り合うだけでも、返事の有無や文面の調子から、ご両親の様子をうかがい知ることができます。
文字入力が苦手なご両親には、ボタンひとつで定型のメッセージを送れる設定にしておく、写真を一枚送ってもらう約束をする、といった工夫も助けになります。テレビ電話を使えば、声だけでなく顔色や部屋の様子も見えるので、より安心です。無理のない形で、毎日のささやかなやり取りを習慣にしていくことが、何よりの見守りになります。
ご近所や周りの方々と、ゆるやかに繋がっておく
遠距離の見守りで心強いのが、ご両親の身近にいる方々との繋がりです。隣近所の親しい方、民生委員、かかりつけの方々、よく利用するお店の方 ── 日ごろからご両親を気にかけてくださる存在があると、離れて暮らす家族にとって大きな支えになります。
帰省の際に、ご近所の親しい方へ「何かあったら連絡をいただけますか」と挨拶し、こちらの連絡先をお伝えしておくとよいでしょう。民生委員は、地域の高齢者の見守りや相談に応じてくださる方々で、お住まいの市区町村の窓口を通じて連絡できます。ひとりで抱え込まず、地域の手をゆるやかに借りておくことが、無理なく続ける秘訣です。
「もしものとき」の情報を、一か所にまとめておく
離れて暮らしていると、いざというときに「かかりつけはどこか」「服用しているものは何か」「保険証や大切な書類はどこにあるか」が分からず、慌ててしまうことがあります。こうした情報を、ご本人と一緒にあらかじめ一か所にまとめておくと安心です。
連絡先の一覧、お住まいの地域の窓口、ご本人が希望する暮らし方 ── そうした事柄を、ノートや一冊のファイルにまとめておくことは、ご家族の備えになります。ふだんの会話の延長で、ひと項目ずつ書き留めておくと、離れて暮らすご家族も、ご両親の思いを確かに受け取っておけます。
遠く離れていても、ご両親を支える手立ては決して少なくありません。地域の窓口を知り、見守りのサービスや道具を上手に使い、ご近所とゆるやかに繋がり、もしものときの情報を整えておく ── ひとつずつ備えていくことで、距離による不安は少しずつやわらいでいきます。
大切なのは、すべてをひとりで背負わないことです。地域の専門職や周りの方々の手を借りながら、ご自身の暮らしも大切にしてください。Norolu は、離れて暮らすご家族とご両親をつなぐ時間を、少しでも温かなものにするお手伝いをしてまいります。