空き地や路地が遊び場だった時代、ランドセルを置くなり子どもたちは外へ飛び出していきました。ポケットにはめんこやビー玉をしのばせて、夕方のチャイムが鳴るまで時間を忘れて夢中になったものです。
あれから道具は大きく変わり、今の子どもたちは画面の中の世界で遊ぶことも増えました。昔の遊びと今の遊びを並べてみると、変わったところと、変わらない子どもの楽しそうな笑顔が見えてきます。ご家族で、昔の遊びの話を聞かせ合ってみませんか。
遊び場=空き地から室内・オンラインへ
原っぱや神社の境内、家と家のあいだの路地裏まで、子どもの足が届くところはどこでも遊び場でした。地面に線を引けば陣取りやけんけんぱ、塀を背にすればだるまさんがころんだが始まります。
今は家の中でテレビにつないだり、手元の機械で遊んだりと、天気や場所を選ばずに楽しめます。離れた場所にいる相手と画面ごしに同じ遊びを共有できるのも、昔にはなかった形です。
道具=めんこ・ビー玉・ベーゴマからゲーム機へ
駄菓子屋で買っためんこを地面に叩きつけ、相手の札をひっくり返せれば勝ち。ビー玉を指ではじいて当て、ベーゴマを回して土俵から弾き出す。どれも安く手に入る小さな道具でした。
今はボタンやタッチで操作するゲーム機が人気です。何百種類もの遊びが一台に入り、ソフトを入れ替えれば昨日とは違う世界が広がります。持ち歩ける機械も当たり前になりました。
仲間=近所で集まる/離れていても一緒に
「あそぼ」と友達の家の前で声をかけ、近所の子が三人四人と自然に集まる。年上の子が小さい子に遊び方を教える、そんな縦のつながりも遊びの中にありました。
今は通信を使って、遠くに住むいとこや友達とも画面の中で待ち合わせができます。声をかけ合いながら一緒に進む楽しさは、形を変えて受け継がれています。
動かし方=手作りの工夫から電池・充電へ
新聞紙を折った紙鉄砲、竹を削った竹とんぼ、空き缶を使った缶けり。買えないものは自分の手で工夫して作る。道具づくりそのものが遊びの一部でもありました。
今の遊び道具の多くは電池や充電で動きます。スイッチひとつで音が鳴り、光り、画面が動く。便利になった一方で、遊ぶ前に充電を確かめる、という新しい習慣も生まれました。
終わる時間=日が暮れるまで/時間を決めて
「夕焼け小焼け」のチャイムや、家の人が呼びにくる声が遊びの終わりの合図でした。手も膝も泥だらけになって、おなかをすかせて帰る。それが当たり前の一日の終わり方でした。
今は「何時まで」と時間を決めて楽しむご家庭が多くなりました。区切りをつけやすいぶん、その時間を家族で約束ごととして話し合う、新しい付き合い方が生まれています。
勝ち負け=その場で競う/画面に記録が残る
めんこを何枚取った、ビー玉をいくつ勝ち取った。勝ち負けはその場で手の中の枚数として残り、悔しさも誇らしさもすぐに分かち合えました。
今は得点や順位が画面に数字として記録されます。前回の自分の成績と比べたり、離れた相手と競い合ったり。記録が残るからこその、新しい楽しみ方が広がっています。
めんこの感触、ビー玉のひんやりした重み、夕暮れの空の色。道具は変わっても、夢中になって遊んだ気持ちは今も昔も同じです。お孫さんやお子さんに「昔はね」と話してみると、思いがけない発見や笑い声が生まれるかもしれません。今日は、あなたの遊びの思い出を、ご家族でゆっくり語り合ってみてはいかがでしょうか。
夢中になって遊んだ日々のお話は、語り合うだけでなく、書きとめて残しておくこともできます。思い出を一冊の記録にまとめておけば、子や孫の世代へと、その情景をそのまま伝えていけるはずです。